貯蓄貸付組合・相互貯蓄銀行とは?
貯蓄貸付組合や相互貯蓄銀行というのは、類似の金融機関で、これまでは、小口貯蓄性預金による調達資金を用いて、主に住宅抵当貸付を行うのが特徴でした。
よって、基本的には、短期調達・長期運用という資金構造を持っています。
そして、規制金利のもとでは、このような調達・運用構造は、長短金利差に見合う安定した収益をもたらしますので、比較的経営は安定していました。
しかしながら、1980年頃からの金融自由化のもとで、調達金利の市場金利連動度合いが高まると、金利上昇期には大きな逆ざやが生じ、収益が圧迫されるようになりました。
さらに、同時に進められた業務制限の緩和によって可能となった、企業向け不動産融資等により、このような収益圧迫に対処しようとしたことが、不動産価格の下落等で裏目に出るようになりました。
ちなみに、1980年代後半から、貯蓄金融機関の経営破綻が多発し、大問題となりました。 |